ワールドツアー60試合出場。ツアーキャリア6年。弛まぬトレーニングと目標設定そして準備。メディアが注目する中での挑戦と試練、そんな過去の思い出が彼女の脳裏に今フラッシュバックした。
22才のテイラー・ライトが自身初のWSLワールドチャンピオンとなり、真の実力をついに世界に知らしめた。ワールドタイトルへの道は昨年のロキシープロ・フランスからすでに始まっていた。昨年のこの試合で勝ったテイラーは翌年のワールドタイトルを宣言したのだ。これは歴史上初めてのことで、しかも現実となった。
兄弟のオーウェンがハワイで事故に遭うという困難な状況も乗り越え、気持ちを入れ直した彼女は敏腕コーチのグレン・マイクロ・ホールのバックアップを受けてツアータイトルに挑んだ。スタートダッシュでオープニングイベントのロキシープロ・ゴールドコーストに勝利。さらに続く3つのイベントのうちマーガレットリバーとリオデジャネイロで2勝を上げる。
ツアー前半で3勝というすばらしい成績の結果、テイラーはタイトルレースでほぼ独走状態となり対抗できるのはアメリカのコートニー・コンローグのみという状況となった。このペースでいけば最終戦のハワイでのマウイプロでタイトルは確実だっただろう。しかしテイラーはそのような状況でも気持ちを緩めることはなかった。
先月、カリフォルニアのロワートレッスルズで行われた試合に彼女は今年のタイトルの行方を賭けそして勝利した。これでもうタイトルはほぼ彼女の手中にあったと言える。
しかしヨーロッパに舞台が移り、ポルトガルでコートニーが勝ちタイトルの行方は再び不透明となった。しかし今回のフランスでテイラーは決勝に進出したが、コートニーはセミファイナルで惜敗。それにより最終戦を待たずにテイラー・ライトが、奇しくも昨年予言したフランスで2016年のWSLワールドチャンピオンの座に着くことになった。おめでとうテイラー!君のこれからの活躍をさらに期待したい!
ついに世界タイトルを手にしたテイラーだが家族や周囲を想う彼女の気持ちもあり、デリケートにこの栄冠を喜びたいという。