CT公式戦としては初のウェーブプールで、ガブリエル・メディナが優勝した。この勝利でメディナは2018年世界タイトルレースへ向けて好位置に付けることができた。
サーフランチ・プロはワールドサーフリーグ(WSL)のチャンピオンシップツアー(CT)の第8戦。ウェーブプールのイベントはWSLの歴史上初のCT公式戦であり、それに勝利したガブリエル・メディナ(BRA)はサーフィンの歴史に新たな一歩を刻んだ。
ガブリエルは第7戦に続いてこのサーフランチ・プロでも世界のベストサーファーたちを相手に勝利した。2014年の世界チャンピオンでもあるメディナがCTで勝ったのは通算で11回目。この勝利によって現在ランキングトップのフェリーペ・トレード(BRA)との差をぐっと縮めることになった。
「連続で勝てたなんて驚きだよ。とくにサーフランチで勝てたことはうれしい。フェリーペとの差を縮められたこともね。だってサーフランチではフェリーペの実力が一番と認めていたから、だからこの勝利は特別」
「なんと言って表現していいか分からないよ。今はとにかくうれしい。思った通りのサーフィンができたかな。ウェーブプールは海でのサーフィンとは全く違うんだ。でもなんとかやりとげた。この波はこれまでのCTの波で最もハイパフォーマンスなだけでなく、誰もが同じ条件で戦えるんだから最高だよ」
今日のメディナはオープニングのレフトで彼らしからぬワイプアウトをして自らプレッシャーを招いたが、ライトの波ではそれを取り戻す8.73を叩き出すことができた。さらに選手達からブレイクが安定しないと評価されていたレフトの2本目で彼の得意技であるエアーを決め、ほぼパーフェクトといえる9.13を得て大きなアドバンテージとした。
このガブリエルの勝利でCTシーズンがにわかに面白くなってきた。2018年の世界タイトル奪還にむけてのこれ以上ないという好位置に彼がつくことができたからだ。トップを行くフェリーペとはたった4100ポイントの差。これでタイトルレースは最終戦が行われるハワイのパイプラインまでエキサイティングとなり、歴史に残るしれつな戦いとなるだろう。2017年にわずかな差で敗れた苦い経験を持つガブリエルは、さらに入念な準備でこれからの戦いへと臨む。